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​全身疾患や病態へ深い理解を有する口腔病理専門医の育成

​ 病理学は病気の原因と成り立ちを明らかにする医学・歯科医学の基本となる基礎医学であるとともに、病気の確定診断や治療方針の決定に必須となる病理検査を担う臨床分野でもあります。
​ 口腔は、上皮組織、線維性結合組織、多種多様な細菌叢よりなる消化管の入り口に位置するだけでなく、歯や骨といった硬組織が共存する上に、外分泌腺である唾液腺、扁桃や舌下粘膜(粘膜関連リンパ組織)などのリンパ組織を含む、身体の中でも特にユニークな「臓器」であると言えます。従って、他の臓器と共通の疾患に加えて、口腔特有の複雑で多彩な疾患が生じます。口腔病理学は、これらの疾患の病態や診断を追求する学問であり、口腔に限らず幅広い知識と能力を兼ね備えることが必要となります。
​ それ故、「口腔病理専門医」は口腔特有の疾患のエキスパートであることに加えて、全身疾患や病態への深い理解が欠かせないと考えています。当分野では、このような理念のもと、次世代の口腔病理専門医の育成を目指しています。

具体的には、以下のような取り組みを行っています。
1. 症例の鏡検を通じたディスカッション
担当全症例を教授と一緒に鏡検し、診断書の作成を行います。特に、観察から形態情報を正確に読み取る力の育成を重視するとともに、疾患の考え方や鑑別診断を学びます。加えて、診断書の添削を通じて、文章作成能力も養います。
2. 口腔外科医とのディスカッション
腫瘍性病変を中心に、口腔外科医と一緒に鏡検し、組織所見と臨床像や肉眼像の対比を行い、個々の症例に関する理解を互いに深めます。
3. 放射線科との合同カンファレンス
顎骨内病変の診断には、組織所見だけではなく、X線所見が欠かせません。月に1度、歯科放射線学分野と合同カンファレンスを開催し、診断が難しかった症例をレビューすることで、組織所見とX線所見の関係性を深く考察します。
4. 医科と合同の病理解剖カンファレンス
​当分野は、医科の先生方のご協力のもと、大学病院や県内関連病院の病理解剖を担当させて頂いております。徳島大学では、全症例を医科歯科合同の病理解剖カンファレンスで検討しており、プレゼンテーションを通じて、全身疾患や病態の理解を深めます。このため、口腔病理専門医の受験資格である遺体解剖資格に必要な症例数を確保できています。
5. 全身病理の研修
​県内関連病院の先生方のご理解とご指導のもと、全身病理の研修を経験させて頂いています。口腔病理専門医の取得に必要な全身病理の知識の修得を目指します。
6. 学会発表

稀少な症例や診断の難しい症例に関して、病理学会、臨床口腔病理学会などのスライドカンファレンスでの発表を積極的に行っています。プレゼンテーションを通じて、症例自体や鑑別疾患に対する理解を深めます。また、遺伝子解析などの分子病理学的手法を積極的に実践しています。

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